日蓮宗 現代宗教研究所
Nichiren Buddhism Modern Religious Institute
編集後記
▼アンゴルモアもグランドクロスの影響も起こらなかった。あやしい噂がちまたの話題となり、七五日のつとめを全うした頃に新たな噂が始まる。メディアは膨張し続け、次々と送り出される虚像に引きずられていく華奢で凡庸な一つの群れ。そこに思想はあるのか?
▼ご講演、ご執筆いただきました各位に心より御礼申し上げます。
▼本号は表紙に、清澄寺開宗五〇周年の記念大会として、清澄寺研修会館で開催した中央教研にちなみ、旭ヶ森の祖師像を用いました。また、特集を組み「地球環境を考える」「社会変動と宗教」として、各プロジェクトでの研究成果をふまえ、各会議を開催しました。
▼特集Tでは、福岡先生は、公害問題とあわせて石橋湛山・日蓮聖人の仏教的な解釈を交えての見解を、槌田先生は、具体的な数値、例証を示しエントロピー理論を説かれ、政治への参加を促されました。解決されるべき巨大な問題に対して、お二方とも循環型の環境・経済を提唱され、諸分野の学問・専門家の協力が必要であることを共に説かれた事が印象的に残ります。
▼中央教研で討議されている、環境問題に対する現時点での見解をアピール文という形で提示しました。
▼特集Uでは望月先生は、日本の新宗教史概略から、国家間における軋轢の一因としの宗教について、貫名氏等には既に社会問題となっている顕正会についての現実的な対応策の報告をいただきました。
▼現在の現宗研体制を陰で築き上げた所員お二人が辞められ、本年度は主任もかわり新たな体制で動き出しました。『宙返り』(大江健三郎著)の一節に、ー人間のやることは、わずかなズレを含んだ繰り返しだ。単なる繰り返しではない。ズレが生産的なのであるーとある。現宗研は、草創以来アカデミズムとは一線を画する部分と、調査研究を基とするスタイルをとる現代を直視した研究機関です。ゆえに時代ごとのズレを含む。先師の功績をふまえつつ、新たなズレを生産する第一歩として、現代宗教研究三四号をお届けします。
▼新メンバーゆえに諸事整わぬ事あろうかと思いますが、皆様のご教導、ご協力をお願い申し上げます。(作田)
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