日蓮宗 現代宗教研究所
Nichiren Buddhism Modern Religious Institute
編集後記
現代宗教研究第三十一号をお届けいたします。
▼先日読んだある本のなかでビル・モイヤースが次のように述べていました。もし出版物が迎合することなく社会に刺激を与え、説教したり威張り散らすことなく人々の責任感を駆り立て、醜い現実をよく見せようとしたり自らの欠点に甘い態度をとることなく、人々のすぐれた資質に訴えていけば、人々はきっとそれに応えるはずである。
▼現在はメディア時代ともいわれているように情報があふれている世界であります。一九九六年は、霊視商法やセミナー開催をめぐるトラブルなど、かつては宗教の範疇としてタブー視されてきた問題に対して、被害者弁護団の結成などという、宗教団体に対して従来とは異なった様相が見られた年でした。またここ数年来、「癒し」がキーワードの一つとして定着したり、『脳内革命』のベストセラー化に見られるように「ポジティブ・シンキング」というような思考法への需要も見られます。
▼今回の研究ノートのなかでは、中濃教篤師「宗教法人法の歴史的変遷と社会変動」や貫名英舜師「カルト認定の問題」の発表は、今後の宗教の在り方を方向づけていくうえで、参考になる論文になりました。
▼また現宗研では、以前より日蓮宗医療問題研究会で研究を進めてきましたが、今年度始めて死を看取る教化、臨終教化の講座「ビハーラ講座」を開催することが出来ました。
▼日本人の宗教に対する評価に変化が見られるなかで、日蓮宗が二十一世紀に向かってどういう役割を担っていくのか。この現代宗教研究誌が宗門の人々のすぐれた資質に訴えていける研究誌になればと思います。
▼御講演をいただいた諸先生、また御執筆を賜りました先生方に心より御礼申し上げます。(木村記)
Copyright (c)2001-2006 Nichiren Buddhism Modern Religious Institute. All Rights Reserved.