日蓮宗 現代宗教研究所
Nichiren Buddhism Modern Religious Institute
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所報第28号:310頁〜 平成5年度事業報告 ←前次→


  平成五年度現代宗教研究所事業報告

1、教化研究会議
 (1)第二十六回中央教化研究会議
  期  日 平成五年九月九日(木)・十日(金)
  会  場 東京ヒルトンホテル
  宿  泊 東京ヒルトンホテル
  開催趣旨
   @中央教化研究会議は、広く法華経教化について論議し、具体的方策を樹立することを目的に開催されます。
   A中央教化研究会議は、各管区の教区教研運営委員を中心として、管区・教区での教化活動の現状を話し合い、第二期お題目総弘通運動推進に係わる諸問題を検討いたします。
   B各部会での討議を通して、教学の現代化、教育問題、青少年教化等に取り組み、問題の把握、解決、教材資料の作成をめざします。
   C論談を通して、日蓮一門、地涌の菩薩としての意識をたかめます。
  全 体 会
   (1)記念講演・シンポジウム「現代の教化を問う」
    ○浄土真宗の立場からの講演
      大村英昭(大阪大学教養部教授)
    ○曹洞宗の立場からの講演
      中野東禅(駒沢大学講師・曹洞宗教化研修所講師兼主事)
    ○法華系の立場からの講演
      中野 毅(創価大学文学部社会学科教授・東洋哲学研究所主任研究員)
   (2)ディベート
   (3)教化研修
    「新宿区四谷曹洞宗東長寺訪問研修」
  部  会
   第一現代教学部会
    「私たちの生活にあらわれる御本尊(おまんだら)のはたらき〜こうすれば仏性はあらはれる〜」
   第二現代教化部会
    「教化の現在を考える〜死への対応||生死観・臨終・葬儀・墓所……〜」
   第三現代教育部会
    「21世紀に向けての法器養成を考える」
   第四現代社会問題部会
    「敗戦五〇回忌と国際協力のあり方を考える」
    「高齢化社会における諸問題」
  開催方式
   @部会制により会議を行う。
   A参加希望者は一部会を選び、教務部宛に参加申込みをする。参加者には事前に会議資料・参考資料などを送付する。
   B参加者は、送付された参加部会のテーマ・討議内容・参考資料等をもとに準備をし、開催当日は各部会毎に討議をする。
   C会議において討議されたものは、教区の教研会議の資料や今後の教化のハンドブックとして役立てられるようにまとめる。
   D教化研究の一助として、情報施設及び宗教施設等を訪問し、教化方法などに役立てる。
   Eディベート(模擬討論)では、仮題を設定したシュミレーションゲームを通して布教教化のための論理構成・説得の方法・議論の技術や情報データの有効な使用法などを学ぶ。
  日  程
   第一日目 九月九日(木)
    受   付 九時〜九時三十分
    開 会 式 九時三十分〜十時
    記 念 講 演 十時〜十二時
    昼   食 十二時〜十三時
    部会別討議 十三時〜十七時
    懇 親 会 十八時〜二十時
   第二日目 九月十日(金)
    朝   食 八時〜九時
    ディベート 九時〜十時三十分
    全 体 会 議 十時四十五分〜十一時三十分
          イ、部会報告
          ロ、教化研修ガイダンス
    閉 会 式 十一時三十分〜十一時四十五分
    昼   食 十二時〜十三時
    教 化 研 修 十三時〜十五時
    解   散 十五時
  参 加 者
   宗務所長より推挙委嘱された教区教研運営委員、或いは各部会に関心があり継続して取り組める管内教師(管区二名)。
 (2)教区教化研究会議
  十教区にて開催した。開催日時・テーマは次の通りである。
  (イ)第十回千葉県教化研究会議
   四月九日 市川市市川グランドホテルにて開催

   テーマ「||未来が見えますか||見直そう!教化の原点を」
  (ロ)第十七回中四国教区教化研究会議
   六月二十三・二十四日 米子市皆生グランドホテルにて開催
   統一テーマ「意義づけよう『曼荼羅の世界』」
  (ハ)第十五回九州教区教化研究会議
   六月二十八・二十九日 長崎市秀明館にて開催
   テーマ「徹底討論||これでいいのか日蓮宗『地獄の沙汰も金しだいか?』」
  (ニ)第二十三回近畿教区教化研究会議
   六月二十九日 高槻市法照寺にて開催
   統一テーマ「お題目総弘通運動を推進しよう」
   本年度テーマ「教化活動と寺院間の協力体制」
  (ホ)第十七回北海道教区教化研究会議
   八月二十五日 函館市常住寺にて開催
   基調講演「ご本尊はなぜ祀るのか」
   ディベート
  (ヘ)第十回北陸教区教化研究会議
   九月二十九日 小浜市長源寺・浄行寺・光全寺にて開催
   テーマ「お題目総弘通運動を展開する中での実践布教とは?」
  (ト)第十二回東北教区教化研究会議
   十月二十五・二十六日 花巻市大沢温泉山水閣にて開催
   テーマ「寺庭婦人の在り方」
      「教化センターについて」
  (チ)第十七回中部教区教化研究会議
   十月二十九日 桑名市唱題報恩結社にて開催
   テーマ「立教開宗七五〇年に向かっての宗門や教師の姿勢について第十六回中部教研において宗務院、宗会等に要望事項の提出に対する報告と併せて、信行会活動、未信徒に向かっての教化姿勢、過疎寺院の活性化、本尊問題、教育問題等について話し合い、お題目総弘通運動の目的達成のために努めるよう……」
  (リ)第十八回山静教区教化研究会議
   平成六年二月十九日 甲府市にて開催
   テーマ「社会と寺院のあり方を考える||社会福祉と僧侶のかかわりについて||」
  (ヌ)第十九回京浜教区教化研究会議
   平成六年四月五日 日蓮宗宗務院にて開催
2、研究・調査活動
 (1)新宗教研究・寺院調査・現代教学研究の各プロジェクトにおいて、それぞれ調査・研究を進めた。
  (イ)新宗教研究プロジェクト(植田観樹・西片元證各嘱託・片野博義・山口裕光・勝呂昌信・渋澤光紀・貫名英瞬各研究員)
    新宗教に関する資料の収集に努めた。
  (ロ)寺院調査プロジェクト(小川英爾嘱託・渡部公容・岩本泰寛・小澤恵修・早坂鳳城・平井良昌・松脇行眞各研究員)
    前年度より準備を進めてきた、都市部・人口過密地域における本宗寺院の現状の把握と今後の布教方法・新たな開教方策を探るための「都市寺院調査」を行った。今年度は札幌市を取り上げ、札幌市内本宗寺院を対象にアンケート・訪問調査を実施した。同時に他教団、葬儀社、霊園等を訪問調査を行った。これをもとに、宗教問題の特質の整理・分類、市民の宗教ニーズ、開教の必要性と可能性、これまでの寺院の活動の成果と反省・問題点などを整理し、報告書作成の準備並びに作業を行った。
  (ハ)現代教学研究プロジェクト
    今年度は、教学の現代化に取り組むために研究課題を検討した。
 (2)中央教研部会別研究
  (イ)日蓮宗医療問題研究会(蟹江一肇・柴田寛彦・奥田正叡各嘱託・古河良晧・山口裕光・渡部公容各研究員・斉藤大法埼玉県妙心結社修徒)
    法華経と宗祖の教えに基づいて、現代医療の諸問題に対する基礎的な検討を継続すると共に、これまでの研究成果を資料集としてまとめた。高齢化社会の諸問題について中央教研に発題し討議した。また、前年度の「お見舞いの手引き」に続き、高齢者向け布教のための、教師用手引き、檀信徒用読本、パンフレットの作成作業を行った。
  (ロ)通信プロジェクト(田島辨正・渋澤光紀・岩本泰寛各研究員)
    昨年度より教師間のネットワーク化を図るべくパソコン通信「ロータス通信」を実験開局して来たが、今年度より綜合企画部・現宗研の合同運営の下に予算化され、宗内ネットとして正式に開局した。この開局にあたり日蓮宗新聞に記事を依頼し、機関紙「ロータスニュース」を発刊し通信会員を募りつつ、ネット内部の充実を図るため、運営スタッフ会議を開催し、ロータス通信の利便に務めた。
 (3)他教団研究プロジェクト
   昨年度宗務総長より研究要請をうけ、明治以降における日蓮宗と他教団・諸宗教との関わり方、対応の在り方について、研究項目にそって次の三グループに分けて研究活動を行った。それぞれの研究項目は次の通りである。
  Aグループ(国家神道と日蓮宗)
   「神仏分離・廃仏毀釈とその対応」「三条教則・神仏合併大教院との関わり」「国民精神作興と思想善導」「奉献本尊・天皇本尊問題」「日蓮遺文削除・本尊不敬問題」「立正報国運動」ほか
  Bグループ(日蓮門下各派と日蓮宗)
   「一致・勝劣派の管長受持制・総本山問題」「門下統合運動」「三派合同」「本多日生と日蓮宗」「田中智学・国柱会と日蓮宗」はか
  Cグループ(新宗教と日蓮宗)
   「仏立講」「教派神道とその他」「創価学会」
   「法華系新宗教」ほか
 (4)研究講座・教化学研究集会を開催した。
  (イ)五月二十七日、第二十一回教化学研究集会を新宿区常圓寺会館にて開催した。
   「都市宗教の現在」〜実践教化の思考〜
       秋田光彦(浄土宗応典院住職・教化情報センター21の会事務局長)
  (ロ)平成六年二月一日、第二十二回教化学研究集会を福山市良縁閣にて開催した。
   講演
    「人生は霊的巡礼の旅」||スピリチュアリズムの死生観||
       近藤千雄(スピリチュアリズム研究家)
   問題提起
    「スピリチュアリズムにふれて思うこと」
           西嶋宏明(広島県法華寺住職)
 (5)研究発表
  (イ)第四十六回日蓮宗教学研究発表大会にて研究発表を行った。
   「大曼荼羅の世界観」 三原正資(現宗研嘱託)
   「天台止観に見られる身体観||修行考察の新視点を踏まえて||」影山教俊(現宗研研究員)
 (6)研究例会
  (イ)研究員が各自のテーマに沿って研究活動を行い、併せて研究成果を発表し、意見交換を行って研究の一助とした。
   発表テーマ
    「本覚思想批判をめぐって」〜ニューサイエンス・新宗教の世界観を通して新日蓮教学を吟味する〜 渋澤光紀
  (ロ)平成五年十一月十一日、駒沢大学にて開催された第三十三回教化学大会(曹洞教化研修所主催)を聴講した。
 (7)綜合企画部の「平成四年度宗勢調査報告書」作成に協力した。
3、出版・資料収集
 (1)「現代宗教研究」第二十八号を編集し、全教師に配布した。
 (2)教団史研究資料の一つとして、各種資料より「平成四年日蓮宗年表」を作成し、配布した。
 (3)「日蓮宗現代宗教研究所蔵書目録」を作成した。
 (4)新宗教関係資料を収集し、保管した。
 (5)各種伝道教化に関する資料を収集し、保管した。
 伝道・教化・研究に必要な図書を購入した。
 今年度購入・寄贈図書のコンピュータ管理のための蔵書整理とデータ作成を行った。
 布教・教化・伝道に関するビデオを購入し、保管した。
4、研究交流・会議
 六月二十五日、第八回「地域教化センター連絡会議」を開催した。会議では、各センター運営に関する問題点と各センター間の交流推進について話し合われた。今回は、前年度に引き続き各センター間の交流推進に日蓮宗情報ネットワークシステム「ロータス通信」がどのように活用でき進めていけるか、具体的に意見交換がなされ、各センターが取り組む項目にが申し合われた。
 十一月十七日、第一回「『教区教化研究会議』連絡会議」に参加した。会議では、教化研究会議の一層の充実を目指して、中央教研・他教区の教研との連携・調和の問題、企画運営に関わる諸問題等について話し合い、各教区ごとに教研運営委員会を設置し企画運営していくように申し合わせた。
 平成六年二月二十三日、真言宗豊山派宗務所にて真言宗豊山派布教研究所当番主催による「各宗教化関係研究機関連絡協議会」に参加した。テーマ「いのち||現代僧の教化の役割」のもと、新世紀に向かって、僧侶が何をなすべきかを再度考えていくという姿勢から意見交換を行い、あわせて各宗団における教化活動の問題点と研究所、教化研究のあり方、将来への展望等について話し合われた。また、各研究所発行の関係資料を交換し研究交流を深めた。
 顧問会議・嘱託会議・研究員会議を開催し、研究所並びに研究の在り方などについて討議をし、内容の充実に努めた。
 教区・管区主催の各種研究会議・研究会などに出席した。


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