日蓮宗 現代宗教研究所
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宗報 平成15年12月号 第189号 改訂 第21号

最近の調査研究について
日蓮宗現代宗教研究所主任 伊藤立教 

一、教化学研究集会
   日時、平成15年10月20日(月)午後1時〜4時30分
会場、大阪府高槻市立総合市民交流センター(JR高槻駅南口徒歩1分)
講演、石川修道講師「日蓮聖人をとりまく信者たち−池上氏・四条氏」
対象、日蓮宗教師及び寺庭婦人
開催、日蓮宗現代宗教研究所・大阪府三島宗務所
 日蓮宗現代宗教研究所が東京で開催する教化学研究発表大会とは別に、教区管区単位での教化学研究のための集会開催のご希望にこたえる教化学研究集会が、四年ぶりに開かれました。
 三島宗務所のご尽力で、近畿教区全教師にもご案内が出されました。当日は60名が参加、日蓮宗伝承学提唱者で現宗研嘱託の石川修道師に、日蓮聖人と檀越信者との交流を通しての教化の方策を研究すべく、代表的な池上家・四条家を取り上げて講演していただきました。
 講演に続き、質疑応答を兼ねた懇談会が開かれました。石川師から、宗祖直檀の末裔が所持する物品・文書が散逸しないよう、宗宝とは別の、例えば「日蓮宗文化財」というような名称で指定し、保護顕彰してはどうか、という提案もございました。
 本集会の詳細は、来年3月現宗研発行の『現代宗教研究』38号でご報告致します。

二、第56回日蓮宗教学研究発表大会
   日時、平成15年10月24日(金)〜25日(土)
会場、日蓮宗宗務院
開催、身延山大学・立正大学・日蓮宗宗務院共同主催
 宗務院担当の本年、現宗研に特別講演の場が、10月24日午後3時30分より1時間与えられました。
 久住謙是所長が、「日蓮宗子弟教育の課題−現代のあるべき教師像の一堤言−」と題して、アンケート調査結果をもとに、師僧の指導が受けられない実態と、師僧にかわる指導機関への依存度が高い実状から、現代出家考の構築は、教師を僧宝としてとらえる原点に帰ることからはじまる、と提言させていただきました。
 特別講演の補足として伊藤立教主任が、「師家制度を考える一師僧のための師僧の確保」を提言させていただきました。平成15年8月27日北海道教区教学研修会での勧学院庵谷行亨講学職講演レジュメで指摘されているように、現在の教師新叙の実状から、このまま推移すると、教師の中に日蓮宗とは何かという基礎的自覚や意識が希薄となり、教団のアイデンティティが喪失してしまう危険性がある、との懸念があり、師僧の師僧を養成するために、禅門で規定している「師家」について研究しては、という観点から、「曹洞宗教育規程」「曹洞宗師家規程」「曹洞宗師家養成所細則」を抜粋紹介して、参考に供しました。曹洞宗の師家制度の現状と問題点も指摘したうえで、師資相承の原点にたった子弟教育を考えよう、と問題提起致しました。
 本講演の詳細は、来年3月現宗研発行の『現代宗教研究』38号でご報告致します。

三、第4回教化学研究発表大会
   日時、平成15年11月5日(水)午前10時〜午後4時30分
会場、日蓮宗宗務院
主催、日蓮宗現代宗教研究所
 大学の教学研究に対して、現場の教学ともいうべき教化学の研究をと、石川教張元現宗研所長が発案してから三十年余、現宗研は教化学構築を調査研究してまいりました。その発表の機会を大会のかたちでつくり、教師・寺庭婦人・檀信徒の発表も受け付けてまいりました。
 本年は教師7名・寺庭婦人1名・檀信徒2名が、発表15分間・質疑応答5分間に取り組まれました。
   まる1 影山教俊師・千葉県釈迦寺住職
「教化学における“布教教化”の意味」
まる2 石川修道師・東京都法華寺住職
「日蓮聖人の生国−安房の国東条郷について−」
まる3 芳根鋭蔵氏・東京都法蓮寺檀徒
「目線を現代に合わせた行動と現代社会の諸問題に対する提案」
まる4 町田栄作氏・大本山清澄寺護山会会長
「宗徒(僧侶・檀信徒)はお題目を弘めるべし」
まる5 伊藤立教師・三重県本覚寺住職
「創価学会『折伏教典』について」
まる6 奥田正叡師・京都府常照寺住職
「近世洛北鷹峰における法華信仰について−灰屋紹益と吉野太夫の法華信仰−」
まる7 大森ゆきゑ氏・神奈川県延寿寺寺庭婦人
「信行活動には寺族も一緒に参加協力致しましょう!」
まる8 草野弘有師・宮城県本国寺住職
「寺院経営の一方策−ユニークな墓地造成」
まる9 服部即明師・愛知県泉龍寺住職
「法華経の行者実践教本を作ろう」
まる10 早坂鳳城師・愛知県常唱寺修徒
「『六巻抄』の構造と問題点(四)−『文底秘沈抄』本門の題目編を通して−」
 この後、日本伝統文化研究所所長・静岡県湖西市妙源寺住職河村孝照師の「日蓮宗は社会規範についてどう考えるか」と題する特別発表が1時間ございました。ガンジーの非暴力、日蓮聖人の対世間法−立正安国論の大乗法とは何か、真俗二諦説、宗教社会学者の説く対世間法−脱歴史・再歴史化、という内容でございました。
 本大会の詳細は、来年3月現宗研発行の『教化学論集4』でご報告致します。

四、「お題目総弘通運動」の総括のための全教師アンケート調査
 昭和60年から始まった「お題目総弘通運動」が、今春、運動期間を終了いたしました。一昨年の予備調査(対象教師1104名)に続き、この運動に取り組まれた全教師(対象教師8230名)の活動実状と意識についての調査のため、アンケート用紙を11月7日付で発送致しました。11月21日締切にてご返信いただき、集計・分析させていただきます。
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