(宗務院伝道部作成)
|
お題目総弘通運動18年の歩み
|
はじめに
|
戦後の急激な社会変動は、経済発展の裏に社会不安の増大をもたらし、多くの新興宗教が台頭してきた。その中にあって、題目系教団は最も数が多くあるが、その教えの殆どは、日蓮聖人の御心に叶うものではない。このような危機感を背景に、昭和41年から20年間展開された「護法運動」「護法統一信行」等の宗門運動は、各地において護法大会の開催や、「信行必携」にもとづいた統一信行の研修など、僧俗一体へ異体同心の教団としての意識高揚をもたらした。護法運動の展開の中で、宗門あげて宗祖七百遠忌の法要が厳修され、各種の報恩事業が行われた。そして、この宗門運動の成果と反省のうえに立って、さらに新世紀にあるべき宗門の姿を志向する「お題目総弘通運動」を展開することになった。
「お題目総弘通運動」は、日蓮聖人のめざされた立正安国の実現を眼目とし、お題目の意義と功徳をあまねく弘め、全国的に統一信行を具体化し、日常生活における信仰心の確立をはかることを柱とする僧俗一体の運動である。昭和50年を起年とし、平成14年の立教開宗七五〇年を正当の目標と定め、18年間を6年ずつの3期に分けた計画が立てられた。その概要は次の如くである。
|
|
第1期 信行会活動推進期間 | (昭和60年〜平成2年)
|
「日蓮宗の宗徒としての自覚と意識を高めあい、お題目を唱え弘め、信行会作りと信行会の活性化に取り組む段階」
|
|
第1段階 趣旨徹底の期間 | (昭和60〜61年)
|
・『お題目総弘通運動I1』制作配布
|
・管長教旨発表
|
・お題目総弘通運動中央講習会の開催(平成12年度まで)
|
・教箋「お題目への道」制作配布
|
・清澄寺において宗門法要「立教開宗会」厳修(継続)
|
・スローガン「こころの陽だまり」「いのち不思議」
|
・シンボルマークの制作発表
|
・週刊誌にスローガンを掲載
|
|
第2段階 お題目普及と唱題実習の期間 | (昭和62〜63年)
|
・『お題目総弘通運動I2』制作配布
|
・各寺院での信行会結成の促進と「信行題目旗」の授与
|
・護法担当事務長会議の開催(平成13年度まで)
|
・各教区における管長ご親教の実施
|
・お題目総弘通運動企画会議の設置
|
・マスコミ向け「ニュースレター」発行
|
|
第3段階 信行会活性化の期間 | (平成元年〜2年)
|
・「お題目の意義と功徳法話集」発行
|
・「信行会の理念と実際」制作配布
|
・対外向けポスター制作配布
|
・お題目総弘通運動推進本部及び支部の組織化
|
|
第2期 家庭信行活動推進期間 | (平成3年〜平成8年)
|
「寺院・地域での信行組織の拡充をはかり、お題目を唱え弘め、家庭ぐるみの信行活動に取り組む段階」
|
・第2期運動四本の柱
|
1、信行会活動の活性化
|
2、家庭信行の充実
|
3、社会教化活動
|
4、教師の研修
|
・家庭信行5つの目標
|
1、御本尊を奉安しその意義を理解しよう
|
2、お仏壇を正しく浄くまつろう
|
3、家族そろって勤行にはげもう
|
4、合掌して感謝の心をあらわそう
|
5、総登詣して宗祖のみ心にふれよう
|
・「信行会の手引きI・II」制作配布
|
|
|
|
|
・「み仏の子を育てよう−世界平和のためにお題目総弘通運動第2期運動目標の取り組み方について」発行
|
・「総弘通第2期運動目標マニュアル資料93/2」発行
|
・法華和讃の身延山奉納大会の開催
|
・仏教讃歌「日蓮宗の歌」CD制作配布
|
・「日蓮聖人信行日課」発行
|
・「日蓮聖人御遺文習学シリーズ」発行開始(第3期も継続)
|
・お見舞い用「み仏のはからい」「健康への祈り」「お見舞の手引き」の制作配布
|
・信行会結成状況調査の実施
|
・宮沢賢治生誕100年に向けた小冊子の発行
|
・教箋「み仏の子を育てよう」制作配布
|
・身延山・清澄寺総登詣推進と参詣記念リボンの製作
|
・28日を「いのりの日」と定め社会教化活動を展開
|
・「ラオスに小学校を造ろう」運動の推進(第3期も継続)
|
・教箋「地球をこわさないで」の頒布活動(第3期も継続)
|
・「青年僧の主張コンクール」の実施(平成13年度まで)
|
・終戦50周年宗門法要厳修
|
・管区寺庭婦人会及び寺庭婦人全国連絡協議会結成の推進(第3期も継続)
|
・「日蓮宗寺庭婦人の心得・目ざすもの」発行
|
・伝道句集「四季のたね」シリーズ発行(第3期も継続)
|
・教区お題目総弘通講習会の開催
|
・管区教師研修会の開催
|
・スローガン「み仏の子を育てよう−世界平和のために−」
|
|
第3期 立教開宗七五〇年事業推進期間 | (平成9年〜14年)
|
「信行活動の充実とお題目の弘通をめざし、立教開宗七五〇年事業に取り組み、立正安国の誓願をあらたにして広くお題目を社会に弘める段階」
|
・第3期運動4本の柱
|
1、立教開宗七五〇年慶讃事業の推進
|
2、社会教化活動と社会的貢献
キャッチフレーズ「社会に貢献します宣言−み仏の世界を実現しよう−」
|
@「1教師1社会活動」…法華菩薩道の実践すべての教師檀信徒、すべての寺院が社会活動を
|
A「世界立正平和運動」…環境・平和・いのち
|
3、海外への開教、布教の促進 「Listen to us. −いのちすべてにODAIMOKU−」
|
4、信行会活動、家庭信行の充実発展
|
・『お題目総弘通運動III』制作配布
|
・2度目の管長教旨発表(平成7年)
|
・立教開宗七五〇年慶讃事業内容
|
|
慶讃法要の奉行(清澄寺、身延山)
|
中央、教区、管区記念大会の開催推進
|
特別布教の展開
|
慶讃大唱題行脚の展開
|
壱千萬お題目写経運動の推進
|
日蓮宗総合庁舎の建設
|
日蓮宗清澄寺研修会館の建設、清澄寺旭が森の整備
|
海外開教布教センターの建設
|
祖山、霊跡、由緒寺院の助成並びに宗門史跡の顕彰
|
法器養成及び育英事業の助成
|
慶讃団参の推進
|
時代に即応した布教資料の制作活用
|
法華経、御遺文、日蓮宗事典等のマルチメディア化
|
基本聖典の刊行
|
日蓮宗版「法華経」の出版
|
「宗定法要式」改訂版の刊行
|
|
|
・ビハーラ活動への取り組みと推進
|
・人材バンク名簿作成
|
・世界の仏教者との交流と関係諸団体の交流連携の緊密化
|
・インターネット(ホームページ)の活用
|
・ハワイ近代海外開教布教百周年記念事業の展開
|
・インド、ネパール仏跡の護持顕彰
|
・仏跡ガイドブツクの制作
|
・「信行必携II」制作発行
|
・法華和讃及び仏教讃歌の振興
|
・「ご本尊Q&A」の発行
|
・青少年教化活動の展開
|
・子ども向けビデオ「ビデオ紙芝居」の制作
|
・「寺庭婦人の心得」改訂版「寺庭婦人はんどぶっく」制作出版
|
・寺庭婦人向け情報誌「すじゃあた」の創刊
|
・「環境・平和・いのち」ブックレット、パンフレット制作配布
|
・日蓮宗新聞にて社会教化活動推進のための「総弘通運動座談会」を7回掲載
|
・日蓮宗新聞にて1教師1社会活動事例紹介「お題目総弘通運動推進中」連載
|
・青少年教化推進用小冊子「今、あなたが始めるとき」制作配布
|
・葬儀用パンフレット制作配布
|
・「ラオスフェア」「アジアンフェスタ」の開催
|
・テレビ番組「勇気と決断の日本人」十管区で放映(H14・6現在)
|
・スローガン「誓願−お題目から、はじまる」
|
| |
第3期は、これまで培われてきた家庭信行の充実、信行会活動の充実によって蓄えられた内なるエネルギーを外に向かって展開し、社会教化活動、社会的貢献を図る活動へと発展させ、更には世界を視野に入れた布教活動を展開する段階として位置付けられた。立正安国、世界の平和を願い、教師・寺族・寺庭婦人・檀信徒が一体となりお題目総弘通運動を推進。平成14年4月28日には、清澄寺において誓願大法要が厳修、15年4月22日身延山久遠寺での結願大法要を以って終結する。
|
|