日蓮宗 現代宗教研究所
Nichiren Buddhism Modern Religious Institute
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宗報 平成14年10月号 第175号 改訂 第7号

第35回日蓮宗中央教化研究会議の報告(速報)
日蓮宗現代宗教研究所主任 伊藤立教 

 今年度から所管・運営ともに現宗研に一本化された中央教研が、平成14年9月55日(木)6日(金)、宗務院で開かれた。参加総数125名。
 会議の流れは後添の会議資料をご参照頂くこととし、ここでは全体会議での各分散会報告の要旨を、資料として提供させていただく。
 日蓮聖人立教開宗七五〇年ご正当の今年、お題目総弘通運動最終年の中途ではあるが、この運動への気持ちのあたたかいうちに自己評価というかたちで見つめ直しておきたい、ということで、参加者を似た意見別に4分散会に分け、同じ統一テーマ「誓願−お題目総弘通運動を自己評価する」を皆で話し合っていただいた。
 各分散会で出た意見は類型化した文言とするにとどめ、全体会議でもそのまま発表していただき、生の声を聞かせていただいた。
 ここに速報として記載し、読者諸師の教化研究資料として供する。
 1、第1分散会報告
(1) 檀家層・未信徒層の信徒化を計りたい。
(2) お題目総弘通運動に対して意識が低かったので、十分な取り組みができなかった。
 *  消化不良気味であった。
 2、第2分散会報告
(1) お題目総弘通運動に積極的に参画し、一応の成果は得た。
(2) 教師・檀信徒の意識向上までは図れなかった。
 *  お題目総弘通運動は、永遠の課題である。
 3、第3分散会報告
(1) 成果に満足している。
(2) 努力したが満足にいたらず。
(3) 自坊中心を反省。
(4) 運動理念の理解不足で参加しなかった。
(5) 言われたことは、やった。
(6) 地道な檀信徒教化が大切。
(7) まだまだやるぞ。
(8) (宗門が)社会問題にも積極的に関与してほしかった。
 4、第4分散会報告
(1) 信行会等の組織活動をしているが、さらに継続発展させることが課題。
(2) 教師としての資質向上が必要。
(3) 未信徒教化こそが弘通。
(4) 信行活動には都市と地方の差を考慮すべき。
 以下、事前配布の会議資料を転載する。


平成14年度第35回中央教化研究会議開催要綱
開催趣旨
 まる1 中央教化研究会議は、広く法華経教化について論議し、具体的方策を樹立することを目的に開催します。
 まる2 中央教化研究会議は、各管区の教区教研運営委員を中心として、教区・管区での教化活動の現状を話し合い、お題目総弘通運動推進に係わる諸問題を検討します。
 まる3 討議を通して、教学の現代化、教化の方策、教育問題、社会問題等に取り組み、問題の把握、解決、教材資料の作成をめざします。
 まる4 論談を通して、日蓮一門、地涌の菩薩としての意識をたかめます。
統一テーマ
   「誓願」〜お題目総弘通運動を自己評価する〜
1、期 日 平成14年9月5日(木)・6日(金)
2、会 場 日蓮宗宗務院 東京都大田区池上1−32−15  電話03−3751−7181
3、宿 舎 品川プリンスホテル本館
4、各教区教化資料展示  (展示は受付開始時刻より行ないます)
5、開催方式
 今回の中央教化研究会議は、左記の方式で運営します。
(1)  お題目総弘通運動最終年にあたり、研究的に点検・総括するため、従前の討議形式(4部会−分科会)ではなく、1泊2日を参加者自身のお題目総弘通運動自己評価のための研究形式(4分散会)で会議し、徹底討論する。
(2)  全体会議でお題目総弘通運動3期18年についての報告を聞いたあと、KJ法によって分類されたグループによるワークショツプを分散会形式でおこない、効率的に意見を集約し、全体会議でまとめる。
 まる1  全体会議でお題目総弘通運動関係者から、18年間の報告と本年実施のお題目総弘通運動の総括に関する中間調査アンケート結果を聞き、それをもとに全体会議終了時に、参加者自身の自己評価を30字程度にまとめて書いてもらう。
 まる2  参加者自身の自己評価をパソコンで共通類型化し、参加者を共通項によって4分散会にふりわける。共通認識の近いグループに分けた4分散会で、それぞれ座長を互選し、予定調和のない討議をおこなう。討議の深まったところで、もう一度30字程度の参加者自身の自己評価を書いてもらう。パソコンで共通類型を集約し、より具体的に自己評価の全体像をさぐる。
 まる3  全体会議で4分散会の報告を聞き、全体的にまとめる。この時点で、当初、参加者自身が認識できていなかった「お題目総弘通運動の自己評価」が具体的に意識化され、750以後の自身の活動、ひいては宗門運動を考える調査となり、調査をもとにした研究に取り組む教化「研究」会議としての位置づけをする。
(3)  参加者は、参考資料(『現代宗教研究』・『宗報』改訂1・2号日蓮宗宗務院発行)などをもとに準備をすすめる。
(4)  会議において討議されたものは、教区教研会議の資料や今後の教化に役立てられるようにまとめる。
(5)  各教区教研会議における成果の発表として、教区・管区並びに教化センターで作成された教箋等の教化資料を会期中展示場を設けて展示し、教化情報コーナーで宣伝する。尚、各寺院で発行のものは、各管区(教化センター)に委託して展示する。
6、日 程
第1日目 9月5日(木)
  (1)受   付 10時00分        (5階講堂)
  (2)開 会 式 10時30分        (5階講堂)
  (3)全 体 会 議 11時00分〜12時15分 (5階講堂)
  (4)昼   食 12時30分〜13時30分  (4階各分散会場)
  (5)分散会討議 13時30分〜16時30分
    (第1−第1研修室 第2−第2研修室 第3−第3研修室 第4−第4研修室)
  (6)移   動 16時30分         (貸切バス)
  (7)夕 食 会 18時30分〜20時00分  (品川プリンスホテル新館)
第2日目 9月6日(金)
  (1)朝   食 ※各自朝食券ですませ、チェックアウトして移動用バスに乗車
  (2)移   動  8時30分         (貸切バス)
  (3)分散会討議  9時30分〜10時30分  (4階各分散会場)
  (4)全 体 会 議 10時45分〜11時30分  (5階講堂)
  (5)閉 会 式 11時30分〜11時45分   (5階講堂)
  (6)昼   食 11時45分〜12時15分   (4階各分散会場)
  (7)解   散
7、参 加 者 教区教研運営委員、或いは内容に関心がある教師(管区一名必ず参加のこと。一名以上参加ご希望の場合は、宗務所からあらかじめ現宗研へご一報ください)。女性教師も積極的にご参加ください。
8、参加人数 定員100名(参加者に変更が生じた場合は、現代宗教研究所までご連絡ください。)
9、参 加 費 無料。宿泊費は宗務院負担
10、服   装 折五条・数珠・布教服
11、持 参 品 ○会議資料・筆記用具
○各教区管区発行の教化資料(配付の場合は150部程度、展示の場合は数部ご用意ください)
12、申 込 先 各管区宗務所にあります申込用紙に漏れなくご記入のうえ、宗務所経由にて、日蓮宗現代宗教研究所へお申し込み下さい。
13、申込締切 7月31日(水)日蓮宗現代宗教研究所必着



第35回中央教化研究会議  会議運営の要旨と次第について
○会議運営の要旨
 今回の中央教化研究会議は、お題目総弘通運動(以下、総弘通運動と略記)推進に関わる諸問題を検討するために、「お題目総弘通運動を自己評価する」と題して開催する。
◇「誓願」〜お題目総弘通運動を自己評価する〜を統一テーマに掲げた本年度、第35回中央教研では、総弘通運動の諸問題を具体化する必要性から、ここに新たなる会議内容−「研究形式」を啓発できるワークショツプ形式を用いた会議運営を行う。
 ここで行うワークショツプ形式の研究会議とは、KJ法をべースとしたワークショツプ形式を採用して、参加者全体の意見を会議に反映させ、類型的に意見を集約し評価する会議の運営法をいう。
 参加者全体の意見が多岐にわたる場合、その意見を会議に反映させ諸問題を具体化させるために、まずワークショツプ形式の研究会議を開き、参加者全体が個々に認識している総弘通運動の諸問題を具体的に意識化することが先決である。そして、その問題を解決して、次期に迎える「御生誕八○○年」の宗門運動などへと反映させる必要がある。
※KJ法(蓄積された情報から必要なものを取り出し、関連するものを繋ぎ合わせて整理・統合する手法の一つで、発案者・文化人類学者川喜田二郎氏のイニシャルをとって「KJ法」と呼ばれている。)
○会議の次第について
、全体会議
 お題目総弘通運動3期18ヵ年の報告と中間アンケート集計結果(総長への答申)を聴く。《聴く》
、自己評価カード1に、参加者自身が書き込む。《書く》
@  運動にどうかかわったか。
A  それに対する自己評価。
B  どうしてそうなったと思うか(自己評価の理由)をそれぞれ24文字以内に書き込む。
、自己評価カード1による類型集約で4分散会に分かれ、自己評価の全体像を探る。《討議》
、分散会では、意見の近いメンバーが討論することで、諸問題をさらに具体化することができる。。
 1日目の途中に、自己評価カード2に36文字以内で書き込み、集約する。《書く》
、全体会
   各分散会で集約されたものを報告し、参加者全体の意見をとりまとめる。
 無意識であった自己評価が具体的に意識化される。《聴く》



 
(宗務院伝道部作成)
お題目総弘通運動18年の歩み
はじめに
 戦後の急激な社会変動は、経済発展の裏に社会不安の増大をもたらし、多くの新興宗教が台頭してきた。その中にあって、題目系教団は最も数が多くあるが、その教えの殆どは、日蓮聖人の御心に叶うものではない。このような危機感を背景に、昭和41年から20年間展開された「護法運動」「護法統一信行」等の宗門運動は、各地において護法大会の開催や、「信行必携」にもとづいた統一信行の研修など、僧俗一体へ異体同心の教団としての意識高揚をもたらした。護法運動の展開の中で、宗門あげて宗祖七百遠忌の法要が厳修され、各種の報恩事業が行われた。そして、この宗門運動の成果と反省のうえに立って、さらに新世紀にあるべき宗門の姿を志向する「お題目総弘通運動」を展開することになった。
 「お題目総弘通運動」は、日蓮聖人のめざされた立正安国の実現を眼目とし、お題目の意義と功徳をあまねく弘め、全国的に統一信行を具体化し、日常生活における信仰心の確立をはかることを柱とする僧俗一体の運動である。昭和50年を起年とし、平成14年の立教開宗七五〇年を正当の目標と定め、18年間を6年ずつの3期に分けた計画が立てられた。その概要は次の如くである。
第1期 信行会活動推進期間(昭和60年〜平成2年)
「日蓮宗の宗徒としての自覚と意識を高めあい、お題目を唱え弘め、信行会作りと信行会の活性化に取り組む段階」
第1段階 趣旨徹底の期間(昭和60〜61年)
・『お題目総弘通運動I1』制作配布
・管長教旨発表
・お題目総弘通運動中央講習会の開催(平成12年度まで)
・教箋「お題目への道」制作配布
・清澄寺において宗門法要「立教開宗会」厳修(継続)
・スローガン「こころの陽だまり」「いのち不思議」
・シンボルマークの制作発表
・週刊誌にスローガンを掲載
第2段階 お題目普及と唱題実習の期間(昭和62〜63年)
・『お題目総弘通運動I2』制作配布
・各寺院での信行会結成の促進と「信行題目旗」の授与
・護法担当事務長会議の開催(平成13年度まで)
・各教区における管長ご親教の実施
・お題目総弘通運動企画会議の設置
・マスコミ向け「ニュースレター」発行
第3段階 信行会活性化の期間(平成元年〜2年)
・「お題目の意義と功徳法話集」発行
・「信行会の理念と実際」制作配布
・対外向けポスター制作配布
・お題目総弘通運動推進本部及び支部の組織化
第2期 家庭信行活動推進期間(平成3年〜平成8年)
「寺院・地域での信行組織の拡充をはかり、お題目を唱え弘め、家庭ぐるみの信行活動に取り組む段階」
・第2期運動四本の柱
 1、信行会活動の活性化
 2、家庭信行の充実
 3、社会教化活動
 4、教師の研修
・家庭信行5つの目標
 1、御本尊を奉安しその意義を理解しよう
 2、お仏壇を正しく浄くまつろう
 3、家族そろって勤行にはげもう
 4、合掌して感謝の心をあらわそう
 5、総登詣して宗祖のみ心にふれよう
・「信行会の手引きI・II」制作配布
・「み仏の子を育てよう−世界平和のためにお題目総弘通運動第2期運動目標の取り組み方について」発行
・「総弘通第2期運動目標マニュアル資料93/2」発行
・法華和讃の身延山奉納大会の開催
・仏教讃歌「日蓮宗の歌」CD制作配布
・「日蓮聖人信行日課」発行
・「日蓮聖人御遺文習学シリーズ」発行開始(第3期も継続)
・お見舞い用「み仏のはからい」「健康への祈り」「お見舞の手引き」の制作配布
・信行会結成状況調査の実施
・宮沢賢治生誕100年に向けた小冊子の発行
・教箋「み仏の子を育てよう」制作配布
・身延山・清澄寺総登詣推進と参詣記念リボンの製作
・28日を「いのりの日」と定め社会教化活動を展開
・「ラオスに小学校を造ろう」運動の推進(第3期も継続)
・教箋「地球をこわさないで」の頒布活動(第3期も継続)
・「青年僧の主張コンクール」の実施(平成13年度まで)
・終戦50周年宗門法要厳修
・管区寺庭婦人会及び寺庭婦人全国連絡協議会結成の推進(第3期も継続)
・「日蓮宗寺庭婦人の心得・目ざすもの」発行
・伝道句集「四季のたね」シリーズ発行(第3期も継続)
・教区お題目総弘通講習会の開催
・管区教師研修会の開催
・スローガン「み仏の子を育てよう−世界平和のために−」
第3期 立教開宗七五〇年事業推進期間(平成9年〜14年)
「信行活動の充実とお題目の弘通をめざし、立教開宗七五〇年事業に取り組み、立正安国の誓願をあらたにして広くお題目を社会に弘める段階」
・第3期運動4本の柱
 1、立教開宗七五〇年慶讃事業の推進
 2、社会教化活動と社会的貢献
   キャッチフレーズ「社会に貢献します宣言−み仏の世界を実現しよう−」
 @「1教師1社会活動」…法華菩薩道の実践すべての教師檀信徒、すべての寺院が社会活動を
 A「世界立正平和運動」…環境・平和・いのち
 3、海外への開教、布教の促進 「Listen to us. −いのちすべてにODAIMOKU−」
 4、信行会活動、家庭信行の充実発展
・『お題目総弘通運動III』制作配布
・2度目の管長教旨発表(平成7年)
・立教開宗七五〇年慶讃事業内容
慶讃法要の奉行(清澄寺、身延山)
中央、教区、管区記念大会の開催推進
特別布教の展開
慶讃大唱題行脚の展開
壱千萬お題目写経運動の推進
日蓮宗総合庁舎の建設
日蓮宗清澄寺研修会館の建設、清澄寺旭が森の整備
海外開教布教センターの建設
祖山、霊跡、由緒寺院の助成並びに宗門史跡の顕彰
法器養成及び育英事業の助成
慶讃団参の推進
時代に即応した布教資料の制作活用
法華経、御遺文、日蓮宗事典等のマルチメディア化
基本聖典の刊行
日蓮宗版「法華経」の出版
「宗定法要式」改訂版の刊行
・ビハーラ活動への取り組みと推進
・人材バンク名簿作成
・世界の仏教者との交流と関係諸団体の交流連携の緊密化
・インターネット(ホームページ)の活用
・ハワイ近代海外開教布教百周年記念事業の展開
・インド、ネパール仏跡の護持顕彰
・仏跡ガイドブツクの制作
・「信行必携II」制作発行
・法華和讃及び仏教讃歌の振興
・「ご本尊Q&A」の発行
・青少年教化活動の展開
・子ども向けビデオ「ビデオ紙芝居」の制作
・「寺庭婦人の心得」改訂版「寺庭婦人はんどぶっく」制作出版
・寺庭婦人向け情報誌「すじゃあた」の創刊
・「環境・平和・いのち」ブックレット、パンフレット制作配布
・日蓮宗新聞にて社会教化活動推進のための「総弘通運動座談会」を7回掲載
・日蓮宗新聞にて1教師1社会活動事例紹介「お題目総弘通運動推進中」連載
・青少年教化推進用小冊子「今、あなたが始めるとき」制作配布
・葬儀用パンフレット制作配布
・「ラオスフェア」「アジアンフェスタ」の開催
・テレビ番組「勇気と決断の日本人」十管区で放映(H14・6現在)
・スローガン「誓願−お題目から、はじまる」
   第3期は、これまで培われてきた家庭信行の充実、信行会活動の充実によって蓄えられた内なるエネルギーを外に向かって展開し、社会教化活動、社会的貢献を図る活動へと発展させ、更には世界を視野に入れた布教活動を展開する段階として位置付けられた。立正安国、世界の平和を願い、教師・寺族・寺庭婦人・檀信徒が一体となりお題目総弘通運動を推進。平成14年4月28日には、清澄寺において誓願大法要が厳修、15年4月22日身延山久遠寺での結願大法要を以って終結する。



教区教研運営委員の役割について
 宗務所長の推挙にて選ばれた教区教化研究会議の運営委員(宗務所長任期に同じ)の仕事は、おおよそ次の通りです。
、中央教化研究会議の企画・運営及びその参加。
、教区の教化研究会議運営に際しては、中央教化研究会議での議題を持ち帰り、教区長・宗務所長及び教区内の現代宗教研究所顧問・嘱託・研究員等と協議し、企画・運営等を推進する。
、教区教化研究会議にて協義検討された結果をまとめ、書面にて現代宗教研究所へ報告し、これをもって次年度の中央教化研究会議のための検討資料とする。
、教化資料の収集、及び教化研究会議にて検討された課題への継続的な取り組みを図る。
、地域教化センター設置を推進し参加する。
、日蓮宗教化センター(中央)設立をめざす。
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